山本五十六

阿川弘之『山本五十六』上下巻、読了。

負け戦の日本軍内部の話なので、かなり重苦しい話になると覚悟していたが、読んでみると軽く読み進められる。

どうだすごい人だろう、というようなひけらかしたところがない。こういう伝記物は書き手が思い入れたっぷりに主人公をベタ褒めするのが相場だと思っていたので、目から鱗だった。

歴史上の人物なのに、あられもないことまで詳細に収録されているのが非常に楽しい。素乾書には淫雅語のエピソードが収録されているが、あれに通じるものがある。